外貨建てで報酬を受け取る個人事業主・小規模法人が増えています。帳簿づけの基本は、取引が発生した時点(請求書を発行・計上した時点)のレートで円換算し、売上として計上することです。入金時のレートとの間に差が生じた場合、その差額は「為替差損益」として雑収入または雑損失に計上します。
為替差損益の考え方
たとえば、請求計上時のレートが1ドル150円で10万円分(約667ドル)を計上し、実際の入金時には1ドル148円になっていたとします。この場合、円換算額が目減りするため為替差損が発生します。逆に円安方向に動けば為替差益になります。
会計ソフトでの入力例
- freee、マネーフォワードなどでは、外貨入金の消込(入金と請求の照合)を行う際に、差額を「為替差損益」として自動または手動で登録できます。
- 振込手数料は為替差損益と分けて「支払手数料」等の科目で計上します。
- 外貨口座(Wiseなど)を取引先口座として登録しておくと、入金・手数料・為替差の内訳が把握しやすくなります。
期末の換算替え
12月31日時点で外貨建ての債権や外貨預金の残高が残っている場合、期末レートでの換算替えが必要になることがあります。評価方法(発生時レート据え置きか、期末レートで洗い替えするか)によって扱いが異なるため、自己判断で決めず方針を確認しておくことをおすすめします。
使用するレートの統一
換算に使うレートはTTM(仲値)などいくつか選択肢がありますが、重要なのは一度決めた方式を継続して使うことです。取引ごとにレートの基準を変えると、後から為替差損益の計算が合わなくなりやすいため注意が必要です。
どのレートを採用するか、期末換算をどう処理するかは事業の状況によって判断が分かれます。迷う場合は税理士に確認しておくと安心です。
保管しておきたい証憑
| 書類 | 内容 |
|---|---|
| 請求書 | 計上時のレートと円換算額の根拠 |
| 入金明細 | 実際の入金額・入金日・手数料 |
| レートの記録 | 使用したレートの出典(TTM等) |
これらを合わせて保管しておくと、為替差損益の計算根拠を説明しやすくなります。
手取りベースでどれくらい残るか気になる方は手取り計算機で概算できます。外貨口座の選び方はWise・PayPal・銀行の比較、確定申告の全体像は海外収入の確定申告もあわせてご確認ください。
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